当麻の拾ったUSBメモリの中には――
恋心を抱いていた少女の全裸、それもオナニーの光景を見せつけられる当麻は、望外の喜びよりも怒りと喪失感に苛まれていた。
「――という具合でね。よかったねぇ杏奈? もう叔父さんに変なことをされなくて済むようになったよ」
「お礼って、どんな風に……お、お小遣いとか……あんまり自由に使えるお金、ないんです……」
「感謝の心はプライスレス、お金には換えがたいね」
「ま、そういうことで――お礼を身体で払ってくれなければ俺たちは勝手にこのデータで元は取るつもりさ」
自分が悪いんだ。叔父の強要に逆らえなかった自分が悪い、それを他人に帳尻を合わせてもらったんだ。このままだったら回りのみんなが破滅するのを、この人はひとときの受難と忍耐で精算してくれようという。
「……言うことを聞きます。原くんたちが私を助けてくれたお礼に、私の身体……で……」